「社会に出る準備をわたしたちのところでさせてもらっていると感じています」

里親Aさん
インタビュー日:2023年3月 
里親歴:2年 
養育期間:2年(現在の委託児童以外に、一時保護、レスパイトの受け入れ経験あり)

Q1:里親になろうと思ったきっかけは何ですか?

10月の里親月間期間中に、商店街で里親制度のイベントをしていて、その時にチラシをもらってはじめて里親制度のことを知りました。

Q2:子どもさんを迎え入れるにあたって、準備したことはありますか?

児童相談所の担当の方が自宅に来られたときに、2階の窓に転落防止のカギを付けたらどうかと薦められたので取り付けました。それと、高さが調整できるお食事クッションも教えてもらったので、子どもが食事をする時の椅子に取り付けて使用しています。以前、一時保護で2歳のお子さんをお預かりしたときに、お風呂に入るときにすごく泣かれて。慌ててお風呂で遊ぶおもちゃを買いに走ったことがありました。このお子さんをお預かりした経験があったので、いろいろと準備することができたように思います。

Q3:子どもさんを迎え入れてからのおふたりの生活、気持ちはどのように変わりましたか?

大人ふたりのときは、夜遅くまで仕事もしていましたし、外食も多かったように思います。子どもが来てからは、食事も作るし、日曜日は子どもと過ごす。生活にメリハリができてきました。子どもを寝かしつけてから仕事をすることもありますが、今日はここまで、と決めて仕事を終わらせて、あとは子どもとの時間に切り替えています。夫婦で役割もできてきました。 実子を育てたことはないですが、実子を育てているのと同じ熱量で子どもに接していると思います。小学校に入ってお友達と仲良くできるように、社会に出て困らないように。社会に出る準備を、今わたしたちのところでさせてもらっていると感じています。子どもが来るまでは、考えることはなかったです。子どもに考えさせられることが多いです。それと、家族が元気で過ごせるように、家族の健康も考えるようになりました。

Q4:マッチング中、家庭に迎え入れてからの様子を教えてください

ベテランの里親さんだったらわかるのかもしれませんが、マッチングをするのははじめてだったので、マッチング期間中に子どもとの相性がどうなのか、分からなかったですね。どんなにマッチングに時間をかけても、マッチングはあくまでもマッチングだな、と。本当に子どものことがわかるのは一緒に暮らしはじめてから。 今日から委託です。となってから、大切なお子さんをお預かりするんだ、と。はじめは、お客さん扱いをしていました。でも、一緒に生活していく中で、きちんと子どもに伝えないといけないこともたくさんでてきて、強い口調になることもあります。大変なことも、楽しいこともいろんな出来事が積み重なって、家族の歴史、思い出となっていく。こうやって家族になっていくんだなと感じています。

Q5:子どもさんとの生活の中で大切にしていることは何ですか?

日曜日や家族と過ごす時間を大切にするようにしています。

Q6:最後に、里親になって感じること。

子どもとの日々のいろいろな出来事が積み重なって家族になっていきます。一日に何回も「お母さん」と呼んでくれて、お母さんとして頼られているんだなと感じています。両親もサポートしてくれるのですごく助かっています。母(里母の母)が、「この子は特別かわいい。」と言ってとてもかわいがってくれて、私が里親になることを認めてくれ、応援してくれている。母の言葉で私も救われるし、子どもも救われるのではないかと思います。こうやってみんなが助け合って社会が成り立っているのかなと感じています。

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